始まりました。カネショーです。
今回の記事では「丸暗記で覚えないイギリス英語とアメリカ英語の違い」についてです。
などと、英米でスペルが違うことによって混乱している人が多いと思います。
イギリス留学を考えている人でイギリス英語のスペルを勉強しようとおもうけれども、アメリカ英語とのスペルと混同して頭が混乱する、またはその逆もしかりという状況に陥る人は多いと思います。
私もイギリス英語とアメリカ英語のスペルの違いを深く理解はしていませんでした
「イギリス英語はtravelling で アメリカ英語はLが一つのTraveling」といった具合にただただ丸暗記していました。
しかし、両者のスペルが違うことにはちゃんとした理由があるのです。この歴史的背景や特徴を知らないでただただ丸暗記しても覚えるのは難しいでしょう。
⭕イギリス英語のスペルとアメリカ英語のスペルの傾向パターンが定着し、どちらか一方のすスペルで書かなくては行かないときも混乱することなくスラスラ書けるようになる
といった変化がこの記事を読むと起こります。
❌相変わらず本質を理解しないままの暗記に頼り、結果ライティングでもミスが減らずに資格試験や留学先でもあなたの印象が悪くなる
といった事は避けてたいですよね!
今回の記事を読むと「あ、そういう理由でイギリス英語のスペルはアメリカに比べて複雑なんだ!」とあなたの中で納得するでしょう。
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イギリス英語とアメリカ英語のスペルが異なる背景
英語は元々イギリス(イングランド)が発祥です。しかし、イギリスとアメリカそれぞれの国の歴史的な歩みの過程でスペルが変化して行きました。
結論から言いますと、イギリス英語とアメリカ英語のスペルが異なる理由は下記の歴史的背景が考えられます。

わかりやすく身近な単語で例えて説明します。
“色”のカラー(Color)という単語はイギリスとアメリカでスペルが異なりますね。
イギリス英語のスペルが”Colour”な理由は、ラテン語のcolor 〈外見、覆い〉が起源の古フランス語 “coulour”のスペルを維持しているからです。
一方で、アメリカ英語では綴りやすいようにcolourからuを抜いた形で使うようになったのが背景としてあります。
このように、同じ英語といえど各々の国での施策によって同じ単語の意味でもスペルが変化していったのです(積極的に変化させていったのはアメリカですが)
イギリスがアメリカ大陸を征服したばかりの頃はまだアメリカ独自のスペルは変わりませんでした。
しかし、1776年にアメリカが独立したあとの18世紀に変化が起こり始めました。
当時の米国の言語学者のノア・ウェブスター(Noah Webster)がアメリカにおける英語の統一化をもくろみアメリカ版の英語辞書の作成を計画しました。
(当時のアメリカ独立初期は地域によってスペリング、発音、語法がばらばらであったため)
(Copyright: britannica.com)
そして1828年に辞典「An American Dictionary of English Language」を出版しました。
繰り返しになりますが、彼の理念として英語のスペルをシンプルかつ発音に忠実なスペルに修正した内容を網羅した初めてのアメリカ英語の辞書が完成したのです。
例えば、今でも私達が何気なく使う下記の英単語も、このノアの一連の活動がなかったら今日は存在すらしていなかったかもしれません。
「例」
honour ▶ honor
musick ▶ music (musickは16世紀までの綴りです)
plough (耕作用のすき) ▶ plow
waggon (ワゴン) ▶ wagon
下記のセンターやシアターもアメリカ英語としてノアの手によって編み出されたのです
theatre ▶ theater
centre ▶ center
このような歴史的背景があったため、イギリス英語とアメリカ英語は意味は同じであれスペルだけ違う道をたどっていたのです。とても興味深い歴史ですね!!
つまり、アメリカ英語のスペルの方が発音どおりの綴りに即しているスペルということになります。
イギリス英語 | アメリカ英語 | |
---|---|---|
metre | meter | erのスペルと実際の発音ṭɚが一致している |
realise | realize | izeのスペルと実際の発音ὰɪzが一致している |
語尾が”re”の単語のスペルの違い
アメリカ英語では”er”で終わる単語ですが、イギリス英語では”re”と書きます。
イギリス英語 | アメリカ英語 |
centre | center |
fibre | fiber |
litre | liter |
theatre | theater |
lustre | luster |
spectre | specter |
manoeuvre | maneuver |
語尾が”our”の単語のスペルの違い
イギリス英語は”our”で終わる単語ですが、アメリカ英語ではよりシンプルに”or”と綴ります。
イギリス英語 | アメリカ英語 |
colour | color |
flavour | flavor |
humour | humor |
labour | labor |
neighour | neighbor |
harbour | harbor |
armour | armor |
rumour | rumor |
アメリカ英語 →”ize” イギリス英語 →”ise”
「〜化する」という意味を含む接尾辞の”〜ize”は、イギリス英語では”-ize” と”-ise”どちらも使用します。それに対してアメリカ英語では~izeしか使われません。
イギリス英語 | アメリカ英語 |
apologize or apologise | apologize |
organize or organise | organize |
recognize or recognise | recognize |
realize or realise | realize |
standardize or standardise | standardize |
アメリカ英語 →”yze” イギリス英語 →”yse”
語尾が”~yse “で終る動詞ですが、これはイギリス英語の書き方です。
アメリカ英語は”~yze”と綴ります。
つまり、”~ise”と”~ize”の法則と同じです。
イギリス英語 | アメリカ英語 |
analyse (分析する) | analyze |
catalyse (触媒する) | catalyze |
paralyse (麻痺させる) | paralyze |
hydrolyse (水分を与える) | hydrolyze |
二重子音”L”のスペルの違い
語尾が”L”で終わる動詞の活用形の場合にアメリカと英語でスペルのルールが異なります。
合計で③パターンの法則があるので1つ1つ見ていきましょう。
①英米とも”L”を2回書く場合
語尾がLで終わる動詞の活用形の場合、その動詞の単語が次の条件の場合語尾の”L”は両国とも2つ書きます。
1と2が両方成立した場合、アメリカであれイギリスであれLは2回書かれます。
「例」
excel (発音記号 ɪksél)
⬇
⭕excelling ❌exceling
⭕excelled ❌exceled
ご覧のように、excelという単語は最後の音節にストレスが置かれ強く発音されますよね。
こういった語でなおかつ最後のスペルがLの場合は両国ともLを2回書くという極めてシンプルな話です。難しく考える必要は無いですよ!
<その他Lを2回書く動詞一覧>
Compel ▶ Compelling
Propel ▶ propelling
Rebel ▶ rebelling
*語尾変化は英語で(inflection)と言います。
②イギリス英語でのみ”L”を2回書く場合
今度はイギリスでのみLを2回書く動詞とその条件をお伝えします。
イギリス英語→Lを重ねる
アメリカ英語→Lは1つ
travel (発音記号 trǽvəl)
⬇
ご覧のように、最後の音節を強く発音しない最後がLで終わる動詞のLはイギリスでは2つ書かれてれていますね。アメリカ英語はLが1つのシンプルなスタイルに固定されています。
<その他Lを2回書く動詞一覧>
イギリス英語 | アメリカ英語 |
cancel | cancel |
cancelled | traveled |
cancelling | traveling |
counsel | counsel |
counselled | counseled |
counselling | counseling |
counsellor | counselor |
fuel | fuel |
fuelled | fueled |
fuelling | fueling |
③アメリカ英語でのみ”L”を2回書く場合
最後はアメリカでのみLを2回書く単語です。
下記のような単語は、例外的にイギリス英語がLを一つしか書きません。
イギリス英語 | アメリカ英語 |
---|---|
appal | appall |
distil | distill |
enrol | enroll |
fulfil | fufill |
instalment | installment |
instil | instill |
skilful | skillful |
二重母音”ae” “oe”のスペル
二重母音(double vowels)のスペルでも英米の違いが顕著です。
二重母音とは?
2つの文字(2つの母音)でできた母音のことを指します。
文字は2つか1つですが、1つの音として発音されます。
「例」
own 発音記号/oʊn/ オゥン
out 発音記号/aʊt/ アゥトゥ
house 発音記号/haʊs/ ハァゥス
二重母音の”ae”または”oe”のスペルにおいて、イギリス英語は従来どおり2つのスペルをしっかり書きますが、アメリカ英語の場合1つに統一し簡略化した書き方を守っています。
こういうところでもノアの功績(スペルの簡略化)が出ています。
二重母音の”ae”
発音 → /iː/ イー(通常の母音のi(イ)よりも長く伸ばす)
British | US |
aeon (イーオン) | eon |
leukaemia (ルーキーミア) | leukemia |
manoeuvre (マニィーバー) | maneuver |
anaemia (アムニィージア) | anemia |
encyclopaedia (エンサイクロペィーディア) | encyclopedia |
(*aeが使われる単語のほとんどが化学、医療、技術、学問に関連する名詞です)
Note that in American English, certain terms, such as archaeology, keep the ae spelling as standard, although the spelling with just the e (i.e. archeology) is usually acceptable as well.
“〜ence”で終わる名詞
ディフェンスやライセンスでおなじみの”~ense “ですが、イギリス英語では”~ence”と綴ります。
イギリス英語 | アメリカ英語 |
defence | defense |
licence | license |
offence | offense |
pretence | pretense |
vice (万力) | vise |
“~ogue”で終わる名詞
イギリス英語では”~ogue”で終わる名詞はすべてこの形で、アメリカ英語は”~ogue”と”og”どちらも使います。
イギリス英語 | アメリカ英語 |
analogue | analog or analogue |
catalogue | catalog or catalogue |
dialogue | dialog or dialogue |
monologue | monolog or monologue |
*gueで終る語には tongue(舌)、league(リーグ)、vague(漠然とした)などもあります。これらはアメリカ英語もイギリス英語も同様の表記です。
“e”の前の子音のスペル
フランス語やドイツ語などの外来語が起源の英単語で、”e”がついている単語のスペルにも違いがあります。
単語の最後に”e”がついているタイプの単語の場合、他の言語と異なり英語では最後の”e”はサイレントのパターンが多いです。
「例」
have 発音▶ /həv/ eは発音されていない
name 発音▶ /néɪm/ eは発音されていない
つまり言いたいことは、イギリス英語は”e”は発音されていないものの、フランス語などの元のスペルを維持ししているので、eを省略しなかったり、eの前の子音を重ねて書くということです。
一方で、アメリカ英語の場合、ノアの改革によって発音に忠実にするためeを省略したり、簡略化された子音1つのスペルに変化しました。
<イギリス英語▶発音されていないeが残っている>
<アメリカ英語▶発音と一致するようにeが省略>
イギリス英語 | アメリカ英語 |
---|---|
axe | ax |
annexe | annex |
<イギリス英語▶最後のeの前の子音が2つ>
<アメリカ英語▶最後のeの前の子音を1つに省略>
イギリス英語 | アメリカ英語 |
---|---|
programme | program |
grille | grill |
tonne | ton |